2025/08/07 15:07

3Dプリントで植木鉢をつくるにあたって、まず悩んだのが「素材(フィラメント)選び」でした。

植木鉢は水がかかったり、日光や紫外線にさらされたり、暑さや寒さにも耐えなくてはなりません。
つまり、かなり過酷な環境で使われるもの。
そのため、耐候性や耐久性のある素材が必要でした。

もうひとつ大事にしたのが、環境への配慮です。
長く使えて、できるだけゴミを増やさない。そんな観点でも検討しました。


主な素材の特徴をくらべてみました

(PLA / PETG / ASA / ABS について)

■ PLA
植物由来で「生分解性」があり、環境にやさしいというイメージのある素材です。ただし実際には「特定の高温・高湿度のコンポスト環境でないと分解されにくい」とされており、家庭や自然環境ではあまり現実的ではない面も。また、紫外線に弱く、日光が当たると劣化しやすいため、屋内用の植木鉢や鉢カバーなどであれば、有効な素材だと思いました。

■ PETG
水や高温にも比較的強く、耐久性も高い素材です。石油由来ではありますが、長く使えるという点では「使い捨てにしない=環境にやさしい」とも言えるのではないかと思いました。

■ ASA
UV耐性が高く、屋外向きの素材。ただしフィラメントの価格が高く、製品価格にも影響が出てしまうため、今回は見送りに。今後、屋外仕様の鉢を作るときに再検討したいと思っています。

■ ABS
造形しやすく、コストは抑えやすいものの、劣化しやすい素材のため今回は不採用にしました。

どの素材にも共通して言えるのが、「高温での変形リスクがある」という点です。
とくに真夏の直射日光が当たる場所では、黒など濃い色の鉢が高温になりやすく、70℃近くまで上がる可能性もあります。
(その場合、植物にもダメージがあるかと思いますが。。)
現時点では【屋内での使用を推奨】していますが、今後は屋外使用の検証も進めていく予定です。

まとめ

私たちの鉢は、必要な分だけを3Dプリンタで少量生産しています。
大量生産に比べて無駄なエネルギーを使わず、ちょうどいい量だけ作る。
それもこのものづくりの特徴のひとつです。

素材選びには時間をかけましたが、いまの暮らしに合った、できるだけ長く使ってもらえる鉢にしたい。
そんな思いで、ひとつひとつ丁寧に作っています。